Web制作の仕事

【完全版】Web制作者のヒアリング|項目や流れ、注意点をていねいに

案件は原則、ヒアリングとセットになります。ヒアリングをもとに、作業内容・報酬・納期が決まるからです。

きちんとしたヒアリングには下のようなメリットがあります。

きちんとしたヒアリングのメリット
  • 業務内容の抜け漏れがなくなり、言いにくい「追加料金の提案」がなくなる
  • 納期を正しく見積もれるため、納期遅れがなくなる
  • 専門家としてクライアントを安心させることができるため、受注率が上がる

そのため、最近は…

悩んでいる人

ヒアリングって何を聞けばいいんだろう?

悩んでいる人

全体的なヒアリングの流れってどんなものなんだろう?注意すべきこととかあるのかな?

この記事ではこのようなお悩みを解決します。

※以前、下にある「ヒアリング項目」に関する投稿をしたところ、反響をいただけたのでさらに拡充して記事をお送りしまます

https://twitter.com/kakiodx/status/1345828528873418752

おすすめのヒアリング項目33

おすすめのヒアリング項目を33個ご紹介します。網羅的にご紹介するので、ケースバイケースで使い分けるのが理想です。

クライアント様のご相談内容に合わせて、適宜カスタマイズしてみてください。

制作目的に関すること5の項目

目的関係①:制作するサイトの目的

まず、作成するサイトの目的です。

  • 商品の購入を促すサイト
  • 会社に威厳を持たせるサイト
  • 親しみを持ったお客様を増やすサイト

など、クライアント様によって、サイトの目的がかわります。サイトの目的が決まれば、サイトの構成やデザイン、ライティング内容などすべて変わってきます。

ここを捉え損ねてサイトを作成してしまうと、かなり進んでからひっくり返させる可能性があるので、気をつけましょう。

まずはサイトの目的を聞いておきましょう。

目的関係②:事業内容

次に事業内容です。「コラーゲンのサプリを売る事業」や「古民家をリフォームしてアパートをつくる事業」など、具体的に何をするのかを聞きましょう。

事業内容を知っておくことで、サイト設計の際に付加価値を提案しやすくなります。

付加価値例
  • ブログ機能をつけた方がよい→WordPressを実装
  • お問い合わせ内容に応じて、送信先を変えた方がよい→フォームを複数用意
  • 事業内容が掴みにくい→イラスト解説多めのサイトにする

採用されずとも、付加価値を提案すると喜んでもらえるケースは少なくないです。専門家としての実力もアピールできますしね。

ただし、あまり事業内容について深く踏み込まれたくない方や、説明する時間を惜しむ方もいると思いますので、顔色を伺いつつ、尋ねるのがよいでしょう。

ぜひ、付加価値を提案するために、事業内容をお聞きしましょう。

目的関係③:ターゲット

ターゲットをお聞きしましょう。ターゲットによっても、付加価値の提案が変わってくるからです。

付加価値例

経営者→シンプルで誠実性重視のデザイン

小学生→漢字少なめで、字が少なめのデザインにする

高齢者→ユニバーサルデザイン(誰もが見やすい色合いなど)を重視する

ターゲットによっても提案できる付加価値が変わってくるので、ぜひお聞きしましょう。

目的関係④:サイトの目標

サイトの目標も重要です。

目標例
  • PV数
  • お問い合わせ数
  • 検索結果順位の上位表示
  • 名刺代りとしての機能

“何を重視しているのか”を明確にすることによって、提案やサイトの構成が変わってきます。ぜひお聞きしておきましょう。

また、おそらく、上の目標例すべてを追う場合が少なくないと思います。その場合は、優先順位をつけてもらうとよいでしょう。

すべてにフルで時間を使うと時間も手間も計り知れなくなってしまいます。費用対効果を検討すると優先順位をつけるのが、お互いのためになるでしょう。

目的関係⑤:現在困っていること

現在困っていることを聞きましょう。クライアント様はWebサイトを作りたくて、依頼しているのではなく、「現在抱えている課題」を解決するための手段としてWeb制作を依頼しています。

例えば、PV数を増やしたいならば、超優秀なデザインよりも、コンテンツを拡充して検索順位を高めた方が有効な場合もあります。

困っていることを直接お聞きして、その課題の解決に寄与できるWeb制作を行えると喜んでもらえます。

制作物に関する8つの項目

次に、制作物に関する項目をお伝えします。

制作物関係①:サイトのコンセプト

サイトのコンセプトをお聞きしましょう。ここのコンセプトがずれると、0からやり直しになる可能性があります。

コンセプトは、会社やメディアのブランドイメージが大きな影響を受けることが多いです。

コンセプト例
  • 他のどのサイトよりも具体的でわかりやすいサイト
  • 先進的なデザインのサイト
  • 温かみがあり、使いやすいサイト

「サイトや会社のコンセプトはありますか?」「会社の運営で重視していることはありますか?」などお聞きするとよいでしょう。

ちなみに弊ブログのコンセプトは「“居心地のよい温かさ”と“高い再現性のための超具体性”」です。

制作物関係②:SEO対策の予定

SEO対策の予定を聞きましょう。SEO対策は簡単にいうと、検索順を上位にするための試作のことです。

https://kaki-lab.org/web-creater-min-seo/

SEO対策をする予定があるながば、下記のものが付加価値として提案できます。ここら辺は最初に設置できると、効果を長期的に計測できるため、制作時点で設置するのがおすすめです。

  • WordPress化
  • Google Analytics
  • Google Search Console

コーディングに関しては、クライアント様にSEO対策の予定があろうと、なかろうと、SEO的に正しいコーディングをするのがおすすめです。SEO的に正しいコーディングは、コードがきれいになるからです。

制作物関係③:対応ブラウザ・デバイス

対応ブラウザやデバイスをお聞きしましょう。

ブラウザによってはコーディングが複雑になるものもあります。当然、その分、工数が増えるでしょう。その結果としていただく費用を見直さなくてはならないケースもあるので、クライアント様と相談しつつ決められるとよいです。

対応ブラウザ例
  • GoogleChrome
  • safari
  • IE
  • firefox
  • Edge など

デバイスについても相談しましょう。“Tablet”や“とても小さい画面幅のデバイス(旧型SEなど)”には対応させるのか、などです。

画面の大きさによるデザインの種類が増えるほど、工数と費用が増えるので、クライアント様と相談しましょう。

制作物関係④:必要ページ

必要なページもお尋ねしましょう。ページ数や内容によって作業工数も費用も変わってくるからです。

HP作成経験のないクライアント様だと、どのページが必要なのか判断できないケースが少なくないです。こちらから「会社概要ページは必要ですか?」などお尋ねするくらいでよいと僕は考えています。

必要なページ例
  • 会社概要
  • スタッフ紹介
  • お問い合わせページ
  • サイトマップ など

必要なページの洗い出しのポイントは、クライアント様の同業会社のHPには何が掲載されているのかを覗くのがおすすめです。僕はそうしています。

制作物関係⑤:必要な機能

必要な機能もお尋ねしましょう。

必要な機能例
  • お問い合わせフォーム
  • FAQのアコーディオン機能
  • 買い物機能
  • ブログ機能
  • コメント機能 など

機能も工数に直結するので、ヒアリング時点で聞いておくとよいでしょう。

「必要な機能は何ですか?」と率直に聞くと、クライアント様のIT精通具合によって、ヒアリングの精度が変わってしまいます。

なので、率直に聞くのに加えて、他のヒアリング事項から判断して提案の形で聞くのもおすすめです。

聞き方例
  • お問い合わせフォームは3種類設置した方がよいと思いますがいかがですか?
  • FAQの部分について、サイトがスッキリさせるために折りたたみ機能がよく使われますが、このサイトにも適用しますか?

提案ベースだとクライアント様も答えやすいですね。

あと、アコーディオンとかコンタクトフォーム(プラグイン名)などの専門用語で伝えるのは基本的にNGです。

イメージしやすいような言葉で説明したり、実際に実装されているサイトを見せたりするなどして、素人でもわかるようにヒアリングをしましょう。

制作物関係⑥:付随した制作物

付随した制作物がないかも尋ねましょう。サイトは全体のデザインとコーディングをすれば完成というわけではありません

場合によっては、サイト内に設置する画像の作成が必要になることがあります。

付随する制作物例
  • お問い合わせページに遷移させるバナー画像
  • トップページのヘッダー画像
  • サービスの流れを解説する図解画像 など

こういった細かい制作物にも時間はかかります。ヒアリング時点で先方の希望があれば、聞いておくとよいでしょう。

制作物関係⑦:希望のデザインテイスト

希望のデザインテイストも聞いておくとよいでしょう。

デザインテイスト例
  • 明るい
  • シック
  • かわいい
  • シンプル

基本的にはサイトコンセプトを把握していれば、ずれないと思いますが、デザインテイストを聞いておくと、より制作の精度が高くなると僕は考えています。

「コンセプトとはずれていなくても、テイストが気に食わない」ということもありますからね…。

ヒアリング時点で、こういったミスマッチを減らす努力をするのが、おすすめです。

制作物関係⑧:ファビコン

ファビコンは何にするか、絶対に聞きましょう。サイトの顔になるからです。

正式名称で知っている人は多くないので補足します。実は、サイトを開いたときにタブにある小さい画像を「ファビコン」といいます。

会社のロゴにする方は多いですが、サービスごとに新しいファビコンを用意する会社もあります。

クライアント様の方で用意できるか、それとも、こちらで制作する必要があるのかなど、お聞きしましょう。

納品に関すること3の項目

納品に関することもお聞きしましょう。

納品関係①:納品希望日

まず、納品希望日です。自分の都合を鑑みて、可能なら引き受けましょう。

無理して受けると、納品が間に合わず信頼を失ったり、損害賠償請求をされたりする可能性があります。

そのため、無理のない日程範囲で受注するようにしましょう。

もし、提示された日程が厳しくても、お願いすることで、納期が伸びるケースもあります

その場合は「●日までだったら、受注可能なのですが、納品希望日を伸ばしていただくことはできませんでしょうか?」と尋ねるのもありです。

先方も新しい発注先を探すのには手間がかかるので、多少納品希望日が伸びても、発注してくれる可能性があります。

納品関係②:納品方法

納品方法も尋ねましょう。僕が経験したことのある納品方法は下のものです。

納品方法の例
  • FTPツールを用いてクライアント様のサーバーにアップロード
  • Googleドライブを用いて、ファイルを納品
  • 先方の用意したWordPresに直接ページ構築

ここら辺が実際にありました。効率のよい納品方法を考えても、ここら辺が多いのではないかな?と思います。

納品関係③:進捗報告の希望

進捗報告の希望を取るのもおすすめです。毎日報告が欲しい人もいれば、週に2回でよい人もいます。

相手の希望に合わせて、進捗報告を行うと満足度が上がります。

進捗報告の際には下記3点を箇条書きでお伝えするのがおすすめです。

  1. 前回の進捗報告からの進捗
  2. 次回の進捗報告までに行うこと
  3. 作業していて生じた疑問点など

提供データに関すること12の項目

提供していただくデータについても尋ねましょう。

提供データ関係①:既存のドメイン

すでにドメインを取得しているようならば、そのドメインを尋ねましょう。

まだドメインを取得していなければ、購入するようにお願いすることになるでしょう。

提供データ関係②:サーバーの契約状況

クライアント様がサーバーを契約しているか尋ねましょう。

まだ契約していない場合には、サーバーを契約するように依頼することになるケースが多いと思います。

提供データ関係③:FTPアカウント

もし、納品方法が「サーバーへのアップロード」ならば、FTPアカウントやパスワードを教えていただきましょう。

★ひとことアドバイス

個人的には、自分の業務範囲内しかアクセスできないFTPアカウントを発行してもらうのがおすすめです。

自分の業務範囲外まで入る権限をもらって、別のデータに損害を与えてしまったら取り返しがつかないですからね…。当然、自分の手元にはバックアップもないでしょうし…。

リスクヘッジのためにも、可能ならば自分の業務範囲に限定されたFTPアカウントを発行してもらいましょう。

提供データ関係④:ロゴデータの有無

ロゴデータがあれば、いただきましょう。

ファイル形式は、可能ならば「ai」か「svg」が嬉しいです。なければ、「png」や「jpg」でも問題ありません。

ただし、いただけるデータ形式に応じて、表現できる幅が狭くなってしまうことはお伝えしましょう。

データ形式と表現の限界
  • aiファイル
    画像ファイルのもとになるので、これがあれば、大抵の表現ができる。aiファイルがあれば、svg、png、jpgすべてのファイルを作成できる。最強!※ただし、Adobe Illustratorが必要
  • svgファイル
    svgは「ベクトル形式」のファイルなので、拡大縮小しても綺麗に表示される
  • pngファイル
    pngは「ラスタ形式」なので拡大縮小に弱い。しかし、背景は透過されるのでデザインにつかやすい。
  • jpgファイル
    jpgも「ラスタ形式」なので、拡大縮小に弱い。加えて、背景は透過されないので、使い所は限定される。しかし、他のファイル形式と比較すると少しだけデータが軽いことが多い。

こうみるとIllustratorはWeb制作において超強いですね。ちなみに僕はIllustratorがAdobe製品で一番好きです。

https://kaki-lab.org/webproduction-illustrator/

提供データ関係⑤:画像データの有無

背景画像やバナーなどの使用したい画像データがあれば、こちらもいただいておきましょう。

提供データ関係⑥:テキストデータの有無

会社概要やサービス内容の説明文章などのテキストデータも、あればいただいておきましょう。

提供データ関係⑦:現在の公開しているサイト

サイトのリニューアル案件は少なくないです。リニューアル案件の場合には、現在公開しているサイトのURLを教えていただきましょう。

事業内容やテキストデータなど大量の情報がつまっているからです。コミュニケーションコストを下げつつ、正確な情報を手に入れることができます

提供データ関係⑧:配布している資料

資料を配布しているサイトは少なくないです。そのため、サイトで資料を配布したいというケースもあるでしょう。

配布資料例
  • 会社のパンフレット
  • サービスのメニュー表
  • サービスに直結するお役立ち情報 など

古い配布データをアップデートしたいということもあると思うので、早めに尋ねておきたいですね。

提供データ関係⑨:SNSの有無

SNSを運用している企業も少なくないので、連携するSNSがないかお尋ねしましょう。

提供データ関係⑩:参考サイト

サイトの運用やデザインで参考にしているサイトがないかも尋ねておきましょう。そのサイトをモデルにすることで、クライアント様のイメージに近いサイトを制作しやすくなるからです。

いただいたら下のような項目に注目して分析すると精度高く、クライアント様の理想に近いサイトができるでしょう。

参考にする観点
  • サイト内の導線の敷き方(資料請求までの導線など)
  • 配色バランス
  • テキスト・イラスト・写真のバランス
  • 発信によるサイトのブランディング方法 など

提供データ関係11:競合サイト

クライアント様が既に把握している競合サイトも教えていただきましょう。競合サイトについても、上で紹介した「参考にする観点」から分析するとよいです。

必要なコンテンツや効果的な導線などがわかるからです。このように、オリジナリティの前に、必須で押さえるべき点を押さえます。

提供データ関係12:避けたいサイト

逆に避けたいサイトも教えていただきましょう

やはり最後はクライアント様の「GO」か「NG」の声ひとつで決まってしまうので、NGがでる条件はできるだけ正確に把握しておきたいです。

避けたい例として、たとえば、「会社のHPに割ける工数は少ないため、ブログ機能を設置したくない」というケースがあるでしょう。ブログ機能があっても、更新頻度が少ないと、逆に信頼を失うケースもあるからです。

デザイン面だけではなく、社内の運用方針によっては、避けたいサイトもあるはずなので、聞いておきましょう。

その他の大切なこと5の項目

制作物などには直接関係ないが、ヒアリング時に聞いて

その他①:連絡手段

ヒアリング時点で、連絡手段を決めておくと後がスムーズです。個人的にはメールではなく、チャットツールの方が簡単に連絡が取れるので、好きです。

チャットツールの例
  • chatwork
  • slack
  • Teams
  • Google chat
  • CrowdWorksやココナラのチャット機能
  • (LINE)

クライアント様が普段使っているツールに合わせる形がよいと思います。

ただ、記録がなくなったり、編集されたりすると困るものはメールがよいでしょう。僕はそのように使い分けています。

メールでのやりとりした方がよいこと
  • 契約書
  • 見積書・請求書
  • 要件定義への合意(ヒアリング内容の認識への合意)
  • 新規案件の受注・発注の合意 など

その他②:連絡担当者(2名以上)

連絡担当者を2名以上聞いておきましょう。疑問点を聞いたり、確認してもらうためです。

その他③:分析ツール設置希望の有無

Google AnalyticsやSearch Consoleなどの分析ツールは、コードを取り扱うため、誰でも設置できるわけではありません。

そのため、必要であれば設置してあげましょう。設置に別料金をいただいている方もたくさんいらっしゃいます。

その他④:保守・相談役は必要か

WordPressやShopifyなどは運用に相談役が欲しいという方も多いです。

ブログやECをやりたいけど、WordPressやShopifyで何ができるのか知らないという方は少なくないからです。

ビジネスのフェーズや施策ごとに、適した運用方法を教えてあげる“相談役”を提案するのも、新しい自分のビジネスにつながります。

ヒアリングの5つの流れ

スムーズなヒアリングを行うと、自分とクライアント様の工数を減らすことができますし、信頼関係を構築することができますい。

ヒアリングの流れについてお伝えします。

流れ①:最初にクライアント様が考えていることを聞く

まずクライアント様が現在考えているところまでを聞きます。まったくのゼロベースの段階で、ヒアリング依頼を出す会社はなかなかいないからです。

ひとまず、「現在、どのようにお考えですか?」くらいのざっくりした質問を投げかけましょう。

流れ②:足りない情報をヒアリングする

ざっくりと話してもらったら、次は足りない情報をヒアリングしていきましょう。

僕は、上で紹介した項目に足りないものを聞いていく形がよいと考えています。そうすると抜け漏れが少なくなりますしね。

流れ③:その場で必要な業務を言語化して同意をとる

ヒアリング項目を網羅的に聞くと「何が必要になるか」がおおまかに想像つくと思います。

ざっくりと、業務内容や費用感を共有してあげましょう。

僕が実際の案件で、その場で言語化しているレベルは下くらいですね。ご覧の通り結構ざっくりでOKです。

その場の言語化例
  • WordPressでオリジナルテーマを作りましょう。オーダーメイドなので少々高額になります。個別でデザインが必要になるページは追って連絡します。
  • お問い合わせフォームはWordPressのプラグインを使いましょう。
  • 記事の移行は、特別なコーディングが必要にならなければ、1ページ500円程度になります。50記事移行なので、記事移行部分で2万5,000円程度かかります。

見積書でいきなり高額な見積もりを見ると、クライアント様も困ってしまうので、この時点でだいたいの合意を取っておきます。

するとクライアント様は、事前に社内での合意をとっておけたり、心の準備ができたりするので、受注につながりやすくなります。

また、この時点で「高額で手を出せない」と言われた場合には、ページや機能を減らすことによって、調整することができます。

ヒアリング時のざっくりとした共有は、こういったフレキシブルな対応にもつながります

ヒアリング時のざっとした共有は重要です。

流れ④:当日中にヒアリング内容を共有する

当日中にヒアリング項目を共有し、確認してもらいましょう。

ヒアリング項目の確認をこの時点で取ってもらわないと、のちのちに「言った言わないの問題」が発生してしまいます。

Wordなどにヒアリング内容を詳細にまとめ、合意を取るようにしましょう。

Googleドキュメントを使うと、後から修正できてしまうので、メールを用いて、PDFデータなどで確認をとってもらうのがおすすめです。

流れ⑤:提供希望素材のリストを作成し、送付する

ヒアリング後、提供素材をリスト化して送付しましょう。ロゴや会社概要の情報など必要な情報がたくさんあると思うので、わかりやすくリストにしてあげます

これは早めに提出しましょう。クライアント様も忙しいので、早めに対応できるとは限らないからです。

ヒアリング後すぐに送付する。そして、作業中に必要だと判明したものは都度すぐにお伝えするという形が理想です。

僕は必要なものはGoogleスプレッドシートにまとめて、送付します。のちに追加した際、先方のリストも更新されるからです。

また、後から追加した場合、自動的に相手側のリストも更新されますが、チャットツールなどで更新した旨を必ずお伝えするようにしましょう。

ヒアリング時の4つの注意点

ヒアリング時の注意点をお伝えします。

注意点①:業務をイメージしながらヒアリングする

業務イメージしながらヒアリングをしましょう。

上でヒアリング項目を並べましたが、やはりケースバイケースで必要になる情報もあります。その場合、上のヒアリング項目では不足することも当然あるでしょう。

そのケースバイケースで必要になる項目については、実際の業務をイメージしながらヒアリングするしかありません

いただいた情報で、最初から最後までの自分の業務を完遂できるかをイメージできるまでヒアリングしましょう。

注意点②:機械的な質問タイムにならないようにする

機械的な質問タイムにならないようにしましょう。上のヒアリング項目を単調に聞くだけだと、機械的な質問タイムになる可能性があります。

機械的な質問タイムにならないコツは、「相手の話を深堀ること」だと僕は考えています。深ぼることで相手が本当に言いたいことを探りつつ、人間としての信頼が生まれてきます。

深堀るうちに、いつの間にかヒアリング項目を網羅するくらいがちょうどいいと思います。

もちろん、最初からこの方法は難しいと思います。最初はヒアリングシートを使いつつ、深ぼる練習をしましょう。そして徐々に慣れていきましょう。

注意点③:慣れるまではできるだけ電話or対面ヒアリングする

ヒアリングは慣れるまでは、電話か対面ヒアリングがおすすめです。

インフルエンサーの中には「ヒアリングシートとメールでの質問だけでWeb制作を行っています」といっている方がいます。しかし、駆け出しのうちは絶対に真似をしない方がよいです。文面だけだと情報量が少ないからです。

電話や対面ヒアリングは、メールなどと比べると情報量が圧倒的に多いです。そのため、意識のすれ違いが起きにくくなります。

駆け出しの頃は、クライアント様の意向を汲み取る勘が育ちきっていないので、電話・対面ヒアリングが絶対推奨です。

※正直、ヒアリングシートとメールで対応できるのは一種の特殊能力だと僕は思っています…。すごすぎます…。僕はいつになってもできる気がしない…。

注意点④:積極的に提案して価値を与えていく

積極的に提案して価値提供していきましょう。

クライアント様はWeb制作に詳しいとは限りません。もしかしたら、よりよい方法があるのに、知らないまま、あなたに発注している可能性があります

そのため、自分の方がWeb制作に詳しいという自意識を持って、バシバシ提案していきましょう。

まとめ

この記事では下の3点についてお伝えしました。

  • おすすめのヒアリング項目33
  • ヒアリングの5つの流れ
  • ヒアリング時の5つの注意点

この記事はヒアリングに慣れるまでをサポートできるように、超具体的に執筆しました。

ヒアリング時に不安を抱えていると緊張してしまって、うまく提案できなくなってしまう可能性があります。

この記事の大量の情報と具体性がそういった不安の解消につながることを祈っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。