現在、コーディング・メディア運営で個人事業主
過去に1年半、webライターとして都内IT企業のSEO対策に従事。
結論、本格的なSEO対策はWeb制作業務の範疇を超えます。そのため、「SEO対策もできるか?」と尋ねられたら「NO」とお伝えした方がよいと僕は考えております。
しかし、SEOを本格的に請け負わずとも、Web制作はSEOと切り離せない関係にあるので、多少関わってきてしまいます。
そのため、最低限のスキルを身に着けておきましょう。
また、「できること」と「できないこと」を明確に示してあげることがクライアント様の安心につながります。この記事で「できること」と「できないこと」を明確にして、発注者を安心させてあげてください。
- SEO対策とはそもそも何か
- 「SEO対策できる?」と聞かれたときにすべき返答
- コーダーが最低限押さえるべきSEOスキル
そもそもSEO対策って何?
SEOとは、Search Engine Optimizationの略です。つまり、検索エンジンの評価基準に最適化しよう、ということです。
もっとかみ砕いでいうと、「検索エンジンに好まれるWebサイトにして、できるだけ検索順位を上にあげる」のがSEO対策ということです。
本記事では詳細まで述べませんが、SEO対策を行うためには、
- テクニカルな対策:構造タグを使う、ページの読み込みスピードを上げる…
- コンテンツ的な対策:キーワード選定、PV数・読了率を上げる…
などの特殊な作業が必要です。この段階でデザインやコーディングでは収まらない難しい作業が大量に発生します。
だから、本格的なSEO対策はWeb制作の領域を超える、ということです。
「SEO対策も込みでできる?」と聞かれた場合の答え
発注者は必ずしもITに精通しているわけではありません。そのため、「SEO対策も込みでできる?」という相談を気軽に持ち掛けてくる場合もあるでしょう。
その場合には、
- Google検索に表示されるようにします。
- Googleに評価されやすいコーディングを行います。
- 本格的なSEO対策は他の人にご依頼ください。
上記3つを答えることを僕はおすすめします。どれか1つを選択するのではなく、上記3つでワンセットです。
では、なぜ上記をワンセットに答えるのかを解説します。
答え①インデックスはされるようにします。
インデックスとは、Google側にWebサイト・ページが認識されることです。ちなみにGoogleはクローラーというプログラムを使って、Webサイトを巡回して、認識します。
インデックスされているかどうかを確認する方法は次章の「SEOスキル①Googleの検索エンジンに登録する」にてお伝えします。
答え②Googleに評価されやすいコーディングを行います。
簡単な部分については、Googleに評価されやすいコーディングを行いましょう。
構造タグやレスポンシブなどがその範囲です。次章「コーダーが持つべき最低限のSEOスキル」でその方法6つを紹介します。
答え③本格的なSEO対策は他の人にご依頼ください。
「本格的なSEO対策は他の人にご依頼ください」と伝えましょう。Web制作とSEO対策は本来、別の職業です。
SEO対策の専門家として多額のお金を稼いでいる会社や個人はたくさんいます。それくらい高い専門性を求められるということです。
中途半端にSEO対策を請け負ってしまうと、結果が出なくて信頼を失ったり、適切な見積もりができず、薄給になったりする可能性が高いです。
できるだけ、他の人に頼むようにしましょう。
目安ですが、僕が自分のブログや会社のメディアで検索順位1位を取れるようになるまでは、週4×8時間で半年ほどかかりました。
1,000時間くらい投下して、中の下くらいの検索ボリューム(月間に1,600検索されるくらい)で、やっと1位取れるくらい厳しい世界です。
「受注ついでにSEO対策を勉強しよう!」とは考えず、SEO対策は他の人に任せて、ご自身はWeb制作スキルを磨いた方が賢明でしょう。
Web制作者が持つべき最低限のSEOスキル5つ
本章ではコーダーが最低限押さえておくべき、6つのSEOスキルをお伝えします。
SEOスキル①インデックスされるよう促す
基本的にはWebページは作ればインデックスされます。
しかし、サイトやページによってインデックスが早かったり遅かったりします。
万が一、ずっとインデックスされていないと、発注者のサイトが検索で出てこないという悲劇が生まれます。3日程度したらインデックスされているかどうかを確認しましょう。
確認の仕方は、site:ドメイン名を検索バーに入力するだけです。本サイトの場合にはsite:kaki-lab.orgと検索します。
以下の写真のようにサイトの情報が表示されれば、検索結果には反映されています。
このように表示されていない場合、下の記事の方法を試し、インデックスを促した方がよいでしょう。
【参考】Googleにインデックス登録をリクエストする方法とインデックスされないときのチェックポイント
SEOスキル②レスポンシブ・デザインにする
レスポンシブ・デザインにしましょう。レスポンシブ・デザインとは、端末の画面の大きさによって、表示が変わるWebページのデザインのことです。
理由はGoogleがレスポンシブ・デザインを推奨しているからです。Google神のいうことは絶対に聞くようにしましょう。
【参考記事】レスポンシブ ウェブデザイン|Google Developers
SEOスキル③メタタグに<title><meta name=”description”>は必ず含める
細かいところに入っていきます。<head>のなかには<title>と<meta name=”description”>は必ず記述するようにしましょう。
サイトタイトルやディスクリプションがないサイトは、SEO対策的に非常に弱いです。Googleがそのサイトがどんな内容なのか判断しにくいからです。
SEOスキル④構造に適したHTMLタグを使う
構造に適したHTMLタグを使用しましょう。
- main
- article
- header
- section
- h1,h2,h3…
- p
- ul,ol など
他にもいろいろあります。こちらのページの解説が詳しいので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
逆に言えば、<div>を乱用しまくるのはNGです。
構造に適したHTMLタグを使ってあげることによって、Googleがサイトの構造を把握しやすくなります。その結果、あなたのサイトに対して正当な評価を下してくれるようになります。
SEOスキル⑤見出しタグは必ず構造的に配置する
ページ内のコンテンツを階層的にまとめて、見出しタグ(h2,h3タグなど)を使いましょう。
“見出し”をフォントの大きさ変更で対応する人が稀にいますが、誤りです。
見出しは“本”でいう、章・節・項のようなものです。見出しタグを使用することによって正しく記事の構造をGoogleに伝えることができます。
そのため、文章中の一番大きい見出しはh2になり、それ以降はh3,h4…となっていきます。
まとめ
制作者からすれば、Webサイトが完了すれば業務終了かもしれません。
しかし、発注者はWebサイトが完成してからがスタートです。
できる範囲で、発注者のビジネスが成功するように精一杯力になってあげてくださいね。
お読みいただきありがとうございました!!